東海銀行のキャラクターはバッグス・バニー 合言葉は?

東海銀行の利用明細票が出てきました。

現在は、規模の大きな銀行は「メガバンク」と呼ばれるようになり、日本では「三菱UFJ銀行」、「三井住友銀行」、「みずほ銀行」の三大銀行を指す言葉となっています。

これは金融ビッグバンといわれる「金融制度改革」をきっかけにした、国の主導による統合・国際競争力の強化と、バブル崩壊をきっかけとした銀行の体力低下によって、銀行が統合されたことによります。

統合される前、規模の大きな銀行を指していたのは「都市銀行」でした。定義としては「6大都市などを本拠として全国的に広域に営業基盤を持つ銀行」。名古屋に本拠を置いていた銀行が「東海銀行」でした。

6大都市とはどこのことなのでしょう。これは1922(T11)年に法律で定められたもので、東京・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸を指します。この括りは1943(S18)年に国としては廃止したのですが、それが残っていました。

名古屋が本拠地

都市銀行、略して「都銀」は当初、全国に13行ありました。東京には7つ(第一・三井・富士・三菱・協和・日本勧業・東京)、大阪に3つ(三和・住友・大和)、そして名古屋(東海)、神戸(神戸)、札幌(北海道拓殖)に1つずつでした。

都市銀行はただ規模が大きいというだけではなく、全国的に広域に営業基盤を持つという定義であったことから、東海銀行も本店が名古屋でありながらも全国展開しており、全国の人が知っている名古屋企業のひとつでした。

のちに都市銀行に埼玉銀行と東京の太陽銀行が加わって15行になるのですが、第一と日本勧業が合併して「第一勧業」に、太陽と神戸がが合併して「太陽神戸」となり再び13行に戻ります。

早いところはそれ以前からありましたが、1990年代になると、それぞれの銀行は通帳やキャッシュカードなどに、キャラクターを採用するようになります。東海銀行が採用したのは、バッグス・バニー。

バッグス・バニーはワーナー・ブラザーズのアニメ作品で、グレーのうさぎです。彼だけでなく他のキャラクターも採用され、アニメーションのテレビCMも制作されました。当時、彼らが出てきて言う一言は…。

「ほんとうかい?」

東海銀行のサービスや特徴について、驚くべき利便性などを解き、それに対して「ほんとうかい?」(もちろん東海とかけている)と問いかけ、本当なんですよ!という流れのものでありました。

東海銀行のマークは「M」ではない

東海銀行のマークは赤の円に小文字の「m」のような柄があしらわれています。これは1971(S46)年に制定されたもの。東海銀行の頭文字にMはないですよね?メガバンクになるつもりだった?のちに「三菱」となること暗示していた?いえ、これは海の波だと聞いたことがあります。

東海銀行は1998(H10)年、あさひ銀行との経営統合を発表。東海・あさひフィナンシャルグループといった共同持株会社を発足し、東京・名古屋・大阪にそれぞれ本店を置く3つの銀行を設立する計画でした。

さらに2000(H12)年、三和銀行も含めた3行での経営統合という話になると、あさひは「経営統合」はしたいけど「合併」はしたくないと反発。あさひが経営統合から離脱します。

そして結局、東海銀行は三和銀行と合併して「UFJ銀行」に、さらにUFJは東京三菱銀行と一緒になり三菱東京UFJ銀行に。現在は改称して三菱UFJ銀行となっています。

名古屋に本店があったなんて……

最初に経営統合を発表した当時の利用明細書が出てきてびっくり。1998(H10)年当時のものなのですが、分厚いんです。今の感熱紙のぺらぺらとは大違い。そう、しかも感熱紙ではなく、消えない印字になっています。

当時は当たり前だったのかもしれませんが、この利用明細書のコスト感覚を見ても、きっと今とは比べ物にならないほどお金がかかっていたことでしょう。その後の合理化、コストカット、統合。それを象徴しているかのようです。

いまとなっては、名古屋に本店を置き、全国展開していた銀行があったなんて……、「ほんとうかい?」という感じですね。

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