当時の様子(2005.6)
名古屋市西区にある、ダイヤモンドシティ・名西ショッピングセンターは、一目見てその建物に歴史があるとわかります。中に入ると天井が低い。歴史の生き字引ともいえるショッピングセンターが閉店します。
このショッピングセンターは、ジャスコと三菱商事が共同出資して誕生した「ダイヤモンドシティ」の2号店。オープンしたのは1970(S45)年6月のことでした。もちろん、ダイヤモンドとは、三菱のスリーダイヤモンドが由来ですね。
なんといっても、このショッピングセンターがすごいのは、日本初のケンタッキー・フライド・チキンの常設店舗が開設されたことです。ケンタッキーはアメリカのケンタッキーと三菱商事の合弁でしたから、ダイヤモンドシティに1号店というのはわかります。
しかし、そのケンタッキー1号店はすぐに閉店に追い込まれます。大阪万博での実験店は成功だったのですが、名古屋では不振でした。マクドナルドもない時代に、名古屋っ子が日本初の海外業態を受け入れることは、難しすぎたのかもしれません。
さらに面白いのは、このダイヤモンドシティ名西には、ジャスコとヤマナカが入居しているのですよね。他の地域では火花を散らしている食品スーパーどうしなのですが、かつては、ジャスコのなかにヤマナカというスタイルはあちこちにあり、ジャスコ瀬戸店も同じ形態でした。
2階にホームセンターのカーマが入居しているのも面白いものです。
2005(H17)年6月20日をもって閉店となり、35年弱の歴史に幕をおろしました。
あとがき(2021.10)
跡地には、イオンタウン名西が2013(H25)年9月にオープンしています。ブランクが8年と結構長いことかかりました。
その間に、ダイヤモンドシティという会社自体がイオンモールに吸収合併されました。
イオンタウン名西にはヤマナカは入っていません。食品スーパーは「マックスバリュグランド名西店」となっています。